レポート

オレンジチェーン本部株式会社ほか1社

2002/12/02

TDB企業コード:840077076 福岡県三潴郡 福岡・筑後地区大手のスーパーストア 民事再生法を申請 負債133億9000万円

オレンジチェーン本部(株)(資本金2億2122万4000円、福岡県三潴郡三潴町西牟田4450-1、宮田誠社長、従業員132人)と関連会社のオレンジライフ(株)(資本金2億2525万円、同所、同社長、従業員121人)は、12月2日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。
申請代理人は藤原総一郎弁護士(東京都千代田区丸の内1-1-2、電話03-5223-7777)。
オレンジチェーン本部(株)は、1975年(昭和50年)11月に創業、79年(昭和54年)11月に(株)スーパーまるみやの商号で法人改組、81年(昭和56年)4月に現商号へ変更したスーパーストア経営業者。福岡県筑後地区や佐賀県東部を商圏として、売り場面積約1000平方メートルの食料品中心のスーパー「オレンジ」を展開。80年代に出店を加速し、91年には約25店舗に達して筑後地区では大手のスーパーに成長した。94年からは、ディスカウントストアを出店するなど業容を拡大し、96年3月期には年売上高約135億3900万円を計上していた。
その後は個人消費不振に加えて、近隣に大手スーパーの進出が相次いだため業績が悪化。さらに94年以降出店したディスカウント3店舗の出店負担が重荷になったことから、不採算店舗を中心に閉鎖して合理化を進め、現在は12店舗まで縮小していた。
今年に入り、米国産牛肉の一部を国内産、米国産豚肉を国内産と偽装していたことから信用は大きく失墜。2002年同期の年売上高は約114億2100万円にまで落ち込み、今期に入っても業績が回復せず、自主再建を断念、今回の措置になった。
オレンジライフ(株)は、1984年(昭和59年)12月にオレンジチェーン本部(株)の損害保険代理、自動車整備代行を目的として設立した。その後、食料品を中心に衣料品、日用品の無店舗宅配業に進出。週3回、前日午前0時までの受付を翌日届けるサービスが好評で、福岡県に本社を置く食品宅配会社としては最大手に成長。2002年3月期には年売上高約94億1100万円を計上し、比較的安定した財務体質にあったが、実質親会社のオレンジチェーン本部(株)に資金面で密接な関係にあったため連鎖した。
負債は、9月末現在でオレンジチェーン本部が約104億円、オレンジライフは約29億9000万円で、2社合計で約133億9000万円。