レポート株式会社小山田木鋼所

2002/08/08

TDB企業コード:280004560 山梨県富士吉田市 鉄骨、建築工事業 民事再生手続き開始を申請 負債50億円

「山梨」 (株)小山田木鋼所(資本金3000万円、富士吉田市大明見1268、代表小山田哲夫氏、従業員87人)は、8月8日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。

 申請代理人は増岡研介弁護士(東京都新宿区愛住町1、電話03-3357-3775)。なお、監督委員には五月女五郎弁護士(東京都新宿区四谷2-4、電話03-3353-7880)が選任されている。

 当社は、1947年(昭和22年)9月に創業、61年(昭和36年)6月に法人改組した鉄骨工事、建築工事業者。鋼構造物工事では山梨県内のAクラスに位置づけられ、近時は、鋼構造物工事57.9%、建築工事36.5%、その他5.6%の事業比率で、元請26%、下請74%の割合で手がけていた。上場ゼネコンのほか山梨県内の大手建設業者から受注を得るなど営業基盤を確立、ピーク時の92年7月期には年売上高約69億8500万円を計上していた。

 千葉県の幕張プリンスホテル(52階建)の鉄筋工事を1社で施工するほか、建築部門ではテーマパークの富士ガリバー王国(山梨県)の大口工事を受注するなど技術力は高い評価を得ていたが、近時は大型工事の減少、民間設備投資の冷え込みから鉄骨工事、建築工事ともに受注競争が激化。2001年同期の年売上高は約42億500万円に落ち込んでいたことに加え、借入金負担も重荷となり経営を圧迫、余裕の無い運営を余儀なくされていた。

 このため、今年4月には経営陣を入れ替え経営改善計画を開始、抜本的なコスト削減や保有資産の売却を行ったものの、今月の決済が困難となったことで今回の措置となった。

 負債は約50億円。