レポート株式会社メガネセンター

2016/05/20

TDB企業コード:100089645 宮城県仙台市泉区 元・メガネ小売店「弐萬圓堂」経営、メガネ卸 特別清算開始決定受ける

「宮城」 (株)メガネセンター(仙台市泉区泉中央1-23-5(旧住所)、登記面=東京都中央区八丁堀4-1-3岩崎法律事務所内、代表清算人岩崎晃氏)は、5月11日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1972年(昭和47年)4月創業、75年(昭和50年)12月に法人改組。仙台市内を中心に東北各地でメガネのディスカウント店を展開し、93年に店舗名を「メガネセンター」から「弐萬圓堂」(にまんえんどう)に一新するとともに、店頭価格を2万円の単一料金に変更。2005年以降は店舗数を急激に拡大し、北海道から沖縄県まで全国で最大220店を展開(子会社含む)。小売店を直営(仙台市内)とするほか、小売店を運営する関係会社に対する卸を手がけ、2008年9月期の年売上高は約57億7500万円を計上し、全国屈指のメガネチェーン店となっていた。

 しかし、消費不振に加え、店頭価格で1万円を切る海外製品を扱う同業者との競合激化や、東日本大震災での沿岸店舗の津波被害などによって販売が低迷。また新規店舗への設備投資が負担となり債務超過に転落していた。この間、新規出店をストップし、西日本を中心とした不採算店を約100店舗閉鎖するほか、販売子会社の整理、従業員削減など大規模なリストラを進めた一方、金融機関から再三の返済猶予を受け再建を図っていた。

 2013年9月期の年売上高は約18億4500万円と若干持ち直し黒字決算としたものの、多額の借入金と巨額の累積債務を抱えた財務内容の改善は困難と判断し、自力での経営再建を断念。2014年9月に政府系ファンドの(株)地域経済活性化支援機構(東京都千代田区)の支援決定を受け、投資ファンドが出資するアコール(株)(仙台市泉区)に77店舗と従業員を2015年1月1日付で譲渡し、2015年6月16日付で関係会社10社を吸収合併し関係会社は解散。当社も同年7月31日開催の株主総会で解散し、返済不能となっている債務を整理するため、今回の措置となった。

 負債は調査中である。

 なお、「弐萬圓堂」は新会社にて営業を継続中である。