レポート株式会社ケーイー（旧：株式会社近代映画社）

「東京」　（株）ケーイー（旧商号：（株）近代映画社、資本金1500万円、千代田区神田小川町2-12-14、代表小杉修造氏）は、10月2日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。

　破産管財人は小林和則弁護士（千代田区内幸町2-2-2、内幸町法律事務所、電話03-6205-7697）。

　当社は、1945年（昭和20年）10月創業、50年（昭和25年）2月に法人改組した映画雑誌の出版業者。映画雑誌「SCREEN」を主力に、隔月誌としてパズル雑誌「ナンプレガーデン」、女性ティーンアイドル誌：季刊「memew」、韓国スター芸能情報誌「KOREAN　WAVE」、「SCREEN＋（プラス）」、女性アイドル・アーティスト誌「BIG　ONE　GIRLS」などの定期刊行物の企画・出版を行っていた。また、アイドルや俳優の写真集やムック、映画・芸能関係関連書籍、アダルト向けコミックなども出版するほか、企画講演会や絵画展など各種イベントの開催も行い、2005年12月期には年売上高約9億5200万円を計上していた。

　近年は若者の活字離れやスマホシフトの影響などもあり売上低迷を余儀なくされるなか、2013年12月期の年売上高は約3億6200万円に落ち込んでいた。この間、赤字計上が続き、財務面は過去の業績不振から脆弱な状況となっていた。今年6月には、民事再生法の適用を申請した出版取次の栗田出版販売（株）（千代田区、負債約133億8200万円）に約260万円の不良債権が発生するなど、その後も厳しい環境が続いていた。

　負債は約9億5000万円。

　なお、10月1日付で食品事業や印刷事業などを手がけるタイヘイグループ（千葉県匝瑳市）の（株）ティ・アイ・ティに「SCREEN」「SCREEN＋」「BIG
ONE　GIRLS」の3誌の編集、発行事業（当社の全事業）を譲渡するとともに、当社は（株）近代映画社から現商号に、（株）ティ・アイ・ティは同日付で（株）近代映画社にそれぞれ商号を変更している。