レポート北海道バイオエタノール株式会社

2015/06/24

TDB企業コード:010924168 北海道札幌市中央区 国産バイオエタノールの製造 特別清算申請へ 負債13億1600万円

「北海道」 北海道バイオエタノール(株)(資本金13億6500万円、札幌市中央区北3条西3-1-54、代表清算人飛田稔章氏)は、6月24日に開催された株主総会で解散を決議した。今後、特別清算を申請する予定。

 当社は、2007年(平成19年)6月に設立。農林水産省が支援するバイオ燃料地域利用モデル実証事業「バイオエタノール混合ガソリン事業」として認定され、国産バイオエタノールの製造、販売を目的に地元大手企業や商社などの出資を得てスタート。2009年3月に十勝清水工場(上川郡清水町)を完成させ、プラント建設資金については、金融機関からの借入などのほか国からの助成金により賄われていた。テンサイ、食用外の小麦などを原料として、同年11月から製造を開始、2013年3月期には年売上高約11億4600万円を計上していたが、主原料であるテンサイの不作により製造コストは増加、約1億2200万円の最終赤字を計上していた。

 国産の輸送用バイオ燃料の利用推進に向けた事業として注目を集めていたが、穀物相場の上昇に伴う原材料価格の高騰、補助金減額による操業の抑制などから減収を余儀なくされ、欠損計上が続き、2015年3月期は年売上高約8億400万円に対し約15億2800万円の最終赤字となっていた。こうしたなか、農林水産省が補助金の打ち切りを決定、当社も工場の稼働を停止し、以降は残務処理を進めていた。

 負債は2015年3月期で約13億1600万円。