レポート

SL株式会社(旧・NISリース)

2013/05/10

TDB企業コード:984061358 東京都新宿区 元・リース事業 特別清算を申請 負債49億1742万円

「東京」 SL(株)(資本金3億円、新宿区西新宿6-21-1、代表清算人齋藤仁氏)は5月10日に東京地裁へ特別清算を申請した。

 申請代理人は山川萬次郎弁護士(千代田区麹町3-2、電話03-3239-0631)。

 当社は、2003年(平成15年)11月にリース事業進出を目的に事業者向け貸金業(株)ニッシン(2006年にNISグループ(株)に商号変更、2012年に破産手続き開始決定)の100%出資により「NISリース(株)」として設立。翌2004年2月に営業を開始した。

 NISグループ(株)をはじめとする、グループ各社との連携による中小企業向けリース事業や割賦事業を中心に、不動産サブリース、売掛債権保証事業なども手がけ2007年3月期には年収入高約68億円を計上。しかし、その後、NISグループ(株)が急激な経営不振に陥ったことから、2009年1月に当社持株の61%が日本振興銀行(株)の融資先などで構成される「中小企業振興ネットワーク」に加盟する中小企業信販機構(株)および中小企業飲食機構(株)などに譲渡され、以後は、中小企業振興ネットワーク各社と連携した事業を展開。そうしたなか、日本振興銀行(株)が2010年9月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、再び経営環境が悪化。2011年3月期の年収入高は約32億6500万円にダウン、保有する日本振興銀行株式の評価損や中小企業振興ネットワーク各社への貸付金の引き当てから約34億5300万円の最終赤字となり、約30億8100万円の債務超過に転落。同時点での日本振興銀行からの借入金は約56億2900万円にのぼっていた。

 経営再建を図るなか、2011年12月に現商号へ変更するとともに、当社の手がける事業を移管させるため、新設分割によりスマートレンダー(株)(資本金1億円、新宿区)を設立。事業移管後は事実上の休眠状態となり、2012年11月27日の株主総会の決議により解散していた。

 負債は約49億1742万円。

 なお、新設分割されたスマートレンダー(株)は、大手オフィス用品販売会社の100%出資子会社となり、新たに業務展開を行っている。