レポート株式会社伊藤ショウ

2012/11/20

TDB企業コード:581123090 大阪府守口市 分譲住宅施工・販売 事業停止、自己破産申請へ 負債35億7500万円

「大阪」 (株)伊藤ショウ(資本金9000万円、守口市高瀬町5-8-1、代表佐倉光興氏、従業員10名)は、11月19日に事業を停止し、細田祥子弁護士(大阪市北区西天満3-13-18、電話06-6365-6238)ほかに一任した。近日中に自己破産を申し立てる予定。

 当社は、1987年(昭和62年)5月に設立された分譲住宅施工・販売業者。戸建住宅の分譲を主体とし、このほか土地売買や社有不動産をグループ会社に賃貸することで賃貸収入を得ていた。

 戸建て販売は、京阪神エリアを中心に2000万円~4000万円程度の物件を扱い、テレビ、ラジオCMを流すなど当地では相応の知名度を有していた。以前はマンション開発も手がけ、2005年5月に着工した大型プロジェクト、香里園の36階建て高層マンションでは約240戸の販売実績をあげ、2008年3月期には年売上高約95億8100万円を計上していた。

 その後は、不動産市況の低迷から大型プロジェクトもなくなり、戸建ての販売実績も伸び悩んだことで業績はジリ貧となり、2011年5月期の年売上高は約10億3600万円にまで減少、販売単価の下落、広告宣伝費の負担増、借入金負担などが収益性を圧迫し、営業損失、経常損失、当期純損失の計上を余儀なくされていた。

 近時は戸建て分譲にほぼ特化する運営で、ロイヤルシティ加古川、ロイヤルシティ岬町、グリーンライフ大里など既存案件の販売を強化し、2012年同期の年売上高は約12億8400万円を計上、従業員を大幅に削減するなど経費の圧縮に努めて黒字を確保していた。その後も収益マンションを売却するなど立て直しに努めていたが、販売を強化していたせんなん里海公園シーサイドタウンの販売も低調ななか、年商を大幅に上回る借入金も重荷となり資金繰りは限界となった。

 負債は、2012年3月期末で約35億7500万円。