レポート

井笠鉄道株式会社

2012/10/12

TDB企業コード:760001608 岡山県笠岡市 乗合旅客自動車運送 債務整理を弁護士に一任 負債32億3600万円

「岡山」 井笠鉄道(株)(資本金1億5000万円、笠岡市笠岡5595-1、代表関藤篤志氏)は、10月12日に債務整理を森倫洋弁護士(港区赤坂1-12-32、電話03-5562-8500)に一任し、10月31日に事業を停止することを記者会見にて発表した。

 当社は、1911年(明治44年)7月に設立した老舗の旅客自動車運送業者。もともと鉄道事業を主業としていたが、1971年に撤退、バス専業となっていた。岡山県西部から広島県東部地区までをカバーする定期路線を運行。地元では「井笠バス」の名称で親しまれ、地域の足として生活路線を担う一方、貸し切りバスの運行のほか一部不動産賃貸事業も手がけて、2003年3月期は年収入高約14億5400万円をあげていた。

 しかし、マイカー通勤の増加や路線地域の過疎化などが進むなか、運行地域での鉄道開通などもあって乗客数は大幅に減少していた。このため、赤字路線の統廃合や遊休資産売却、経営多角化などの対応をとってきたが、中小業者の参入が相次いで低運賃化による競争が激化、収入高の減少に歯止めがかからず、2012年3月期の年収入高は約9億円に落ち込み、燃料価格の高騰もあって大幅な赤字を計上していた。その後も不採算路線の廃止などリストラを進めたものの、借入金負担が資金繰りを圧迫する状況が続き、乗客数が増える見通しも立たないことから、事業の継続を断念した。10月31日に71路線の運行を停止することを決定し、うち主要路線を11月1日より同業他社に引き継ぐことを検討し、近日中に決定する見通しとしている。

 負債は2012年3月期末で約32億3600万円の見込み。