レポート有限会社岩井食品

2012/10/10

TDB企業コード:010626541 北海道札幌市西区 白菜浅漬けなど漬物製造 O157による食中毒発生 民事再生法の適用を申請 負債2億2700万円

「北海道」 (有)岩井食品(資本金500万円、札幌市西区八軒2条東5-3-6、代表岩井憲雄氏)は、10月10日に札幌地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は、中原猛弁護士(札幌市中央区大通西11、電話011-251-8871)ほか2名。

 当社は、1961年(昭和36年)創業、70年(昭和45年)4月に法人改組した漬物製造業者。自社工場において主として白菜、キャベツ、カブ、キュウリなどの野菜を使用した漬物を製造し、高齢者施設やスーパーストア、ホテル、飲食店向けに販売し、2007年3月期には年売上高約1億4500万円を計上していた。

 創業50年を超える老舗業者で札幌市内と近郊に販路を構築し営業展開を行っていたが、8月に入り当社が製造した白菜の浅漬け「白菜きりづけ」が感染源とされる腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒が札幌市と石狩、胆振管内の高齢者施設の入所者の間で発生。発症者は全道で100名規模に達し、このうち8名が死亡した。

 こうしたなか、当社は8月11日から自主休業するとともに、札幌市保健所は8月14日付で当社を営業禁止処分としたため、受注面での先行きの見通しが立たず今回の措置となった。

 負債は約2億2700万円。