レポート

丸大証券株式会社

2012/04/04

TDB企業コード:230073765 東京都中央区 証券業 【続報】顧客からの預かり資産を不正に流用 破産手続き開始決定受ける 負債4億7000万円

「東京」 既報、丸大証券(株)(資本金3億6575万円、中央区日本橋兜町9-15、代表井上雅照氏)は、3月14日に東京地裁へ自己破産を申請していたが、26日に破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は奥田洋一弁護士(千代田区丸の内2-6-1、電話03-5223-7718)。財産状況報告集会期日は2012年9月11日午後1時30分。

 当社は、1962年(昭和37年)11月に、証券業を目的に群馬県桐生市にて群馬証券(株)の商号で設立。63年9月に現商号に変更し、64年1月に証券業者登録を行い、個人および法人を対象に、国内株式をはじめ、海外株式、先物・オプション、投資信託、外国債券などの売買、仲介業務を手がけ、2006年3月期には年収入高約22億6100万円をあげていた。

 しかし、原油高や円高、国内外の株式市場の低迷により、2007年3月期には年収入高約9億6400万円にまで減少し、赤字決算となっていた。以降も株価低迷により業績は落ち込み、2011年3月期は年収入高約2億6400万円、当期損失約1億4900万円を計上。この間、赤字が続くなど財務も悪化していた。

 こうしたなか、3月13日に証券取引等監視委員会が、顧客からの預かり資産を不正に流用していたとして、金融庁に行政処分を勧告。これを受け、関東財務局から顧客資産の分別管理義務違反などを理由に金融商品取引業の登録取消処分を受け、3月14日付で営業廃止となっていた。

 負債は2012年3月26日時点で約4億7000万円。

 なお、業界団体の日本投資者保護基金が一顧客あたり1000万円を上限として顧客資産を補償するとしており、現在補償手続きを進めている。