レポート

ミナミ株式会社

2012/04/03

TDB企業コード:983623211 東京都府中市 半導体製造装置製造 民事再生法の適用を申請 負債30億2700万円

「東京」 ミナミ(株)(資本金2億6500万円、府中市南町5-38-32、代表取締役会長村上武彦氏、従業員99名)は、3月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は、宮岡孝之弁護士(千代田区神田神保町2-8-3、電話03-3264-1721)ほか1名。

 当社は、1980年(昭和55年)11月に設立された半導体製造装置製造業者。茨城県に自社工場を擁し、プリント基板表面実装用スクリーン印刷機の開発製造のほか、半導体実装作業の受託も行い、2006年3月期には年売上高約36億6200万円を計上していた。当社が開発した実装技術は、半導体チップをプリント基板に実装する工程にスクリーン印刷技術を応用したもので、小型かつ高密度での実装のほか製造工程の削減も実現する画期的な技術として、2004年に中小企業庁長官賞を受賞し、2007年には経済産業省より「元気なモノ作り中小企業300社」に選出され、ピーク時には国内シェア30%、世界シェア10%を確保するなど、高い技術力を背景に得意先を確保していた。

 その後、半導体市況の悪化やリーマン・ショック後の企業の設備投資抑制から資金繰りが悪化したことから、2009年に大手電子部品商社であるミタチ産業(株)(東証・名証1部)と業務提携を行い、同社より取締役社長を迎えるなど体制を刷新することで対外信用の回復を図り、2010年3月期の年売上高は約14億900万円に低迷したものの、2011年3月期の年売上高は約15億6000万円に回復していた。

 しかし、2012年3月23日、ミタチ産業(株)が3月22日付けで当社が小切手の不渡りを発生させたことを理由に、当社との業務提携を解消することをリリースしたことで動向が注目されていた。

 負債は、2010年3月期末時点で約30億2700万円(割引手形等含む)だが、変動する見込み。

 債権者説明会は、(財)日本教育会館(一ツ橋ホール)701・702号室にて、4月6日(金)午後4時から開催予定(受付午後3時30分)。