レポート学校法人辻学園

2011/04/26

TDB企業コード:580955600 大阪府大阪市北区 調理・製菓専門学校経営 民事再生法の適用を申請 負債28億5000万円

「大阪」 学校法人辻学園(資産総額19億2377万3184円、大阪市北区西天満1-3-17、理事長辻義光氏、従業員100名)は、4月26日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、管理命令を受けた。

 申請代理人は、西村勇作弁護士(大阪市北区西天満4-3-25、電話06-6364-2764)。中井康之弁護士(大阪市中央区北浜2-3-9 、電話06-6201-0361)が管財人に選任されている。

 当法人は、1917年(大正6年)に辻徳光氏が東京都港区に「日本割烹講習会本部」として創業し、84年(昭和59年)3月に法人改組された「辻学園栄養専門学校」の経営業者。全国の調理師育成専門の法人としてトップクラスとして評価され、岡山県蒜山高原にトレーニングホテルを開設、パリの一流レストランへ派遣するなど数多くの卒業生が国内外のホテルやレストラン、料亭などで活躍している実績を持っている。2006年4月には「辻学園調理・製菓専門学校」を創立し、調理師学科、高度調理技術学科、製菓衛生師の3学科に分け、調理師免許や製菓衛生師取得し、学生数が増加したことから、2007年3月期には年収入高約23億9200万円を計上していた。

 しかし、少子化に加え、高卒者の大学進学志向の強まりや大学の栄養学科などとの競合から入学者数が落ち込んだことで授業料収入の減少を余儀なくされ、2010年3月期には年収入高が約12億4400万円にまでダウン。以降、入学者数を前年並みで維持したものの、新校舎新築に伴う多額の借入金負担などから資金繰りが悪化し、今回の措置に至った。

 負債は、申請時点で約28億5000万円。

 なお、「東京医療秘書福祉専門学校」を経営している学校法人三幸学園(東京都文京区)がスポンサーに就任することが決定している。