レポート株式会社宮津製作所

2011/04/21

TDB企業コード:230019395 東京都千代田区 自動車用プレス金型製造 特別清算開始決定受ける 負債81億円

「東京」 (株)宮津製作所(資本金15億1447万4000円、千代田区丸の内1-7-12、旧本店:群馬県邑楽郡大泉町仙石3-24-1、代表清算人宮村哲人氏)は、4月12日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 申請代理人は吉田広明弁護士(千代田区丸の内1-7-12、電話03-5219-5151)。

 当社は、1950年(昭和25年)6月に創業、53年(昭和28年)5月に法人改組した後、67年(昭和42年)4月に(株)宮津製作所として設立された。自動車メーカーが使用する車体の鋼板部分、特に大型部品のルーフ、フェンダー、ドア、サイドパネル等を量産するための大型プレス金型を製造。国内の自動車メーカー向け販売をはじめ海外の自動車メーカー向けにも販売、海外向けの比率を伸ばし、本社工場のほか、アメリカ、ドイツなどに現地法人を設立。2008年2月期には自動車需要拡大の見込める海外にウエイトを移したこともあって年売上高約157億3000万円を計上していた。

 国内第3位の金型メーカーとして安定した地位を確立していたが、リーマン・ショック後には自動車業界の環境が急速に悪化したことに加え、海外受注も自動車メーカーの生産調整から受注は減少。2009年2月期の年売上高は約110億9400万円に落ち込み、最終損益約32億1600万円の赤字となっていた。翌2010年2月期も国内をはじめ北米、欧州市場での自動車販売低迷から年売上高は約71億7900万円に落ち込み、最終赤字により大幅な債務超過に転落していた。

 このため、2010年9月業界第2位の金型メーカーでJASDAQ上場の(株)富士テクニカとの経営統合を企業再生支援機構の主導で進められ、同年12月には同社への事業譲渡が実施されていた。

 当社は、社有不動産の売却や従業員の削減を実施した後、2011年3月15日に株主総会の決議により解散し今回の措置となった。

 負債は約81億円。