レポート株式会社ニッポンクリエイティブビジョン

2010/09/10

TDB企業コード:984634907 東京都港区 キー局の人気テレビ番組制作 事業停止、事後処理弁護士一任 負債2億円

「東京」 (株)ニッポンクリエイティブビジョン(資本金5000万円、港区新橋5-10-6、代表小松原登氏)は、9月8日までに事業を停止していたことが判明した。

 現在、事後処理を佐々木敏雄弁護士(千代田区平河町2-16-5、電話03-3511-7722)に一任している。

 当社は、1989年(平成元年)5月に設立されたテレビ番組の制作会社。フジテレビ出身の代表のもと、フジテレビ系列の制作プロダクションとして活動して業容を拡大。ピーク時にはキー局を中心とした『新装開店!SHOW by ショーバイ』や『あいのり』など多数の人気番組を抱えて98年3月期には年収入高約29億円を計上し、その後も20億円台の年収入高で推移していた。

 しかし、2005年3月期以降は、レギュラー番組の終了のほか、スポンサー収入の落ち込みによる制作会社への発注価格の大幅な引き下げなどから収入は急激に減少。2007年3月期の年収入高は約8億8400万円と10億円を割り込み、約9800万円の当期損失を計上。2009年には『あいのり』が終了し、近時のレギュラー番組は『エンタの神様』ほかバラエティ番組、紀行番組やプロレス中継などにとどまっていた。

 この間、人員カットや社有スタジオの処分などリストラを進めていたが、急激な業況の落ち込みにコスト削減が追いつかず、2010年3月期も赤字計上を余儀なくされ、資金繰りはひっ迫していた。

 負債は約2億円が見込まれる。