レポート

株式会社工業調査会

2010/09/01

TDB企業コード:985194457 東京都文京区 工業技術関連書籍の老舗出版社 事業停止、自己破産申請へ 負債5億7000万円

「東京」 工業技術関連書籍の出版社、(株)工業調査会(資本金2100万円、文京区向丘1-13-1、代表新谷滋記氏、従業員39名)は、8月31日付で事業を停止、事後処理を野本彰弁護士(千代田区丸の内3-3-1、電話03-3213-1081)ほか1名に一任した。今後、自己破産を申請する見通し。

 当社は、1953年(昭和28年)9月創業、57年(昭和32年)1月に法人改組。昭和25年3月創刊の『プラスチックス』をはじめ、『機械と工具』(昭和32年3月創刊)、『化学装置』(昭和34年4月創刊)、『電子材料』(昭和37年6月創刊)などの月刊誌のほか、書籍では『Kブックス』、『ビギナーズブックスシリーズ』などを扱っていた。「現場的な視点と新しい技術動向に着眼」した内容で、メーカーや研究所、政府系機関の研究者やエンジニアを購読者層に91年12月期には年売上高約19億9300万円を計上していた。

 その後の景気低迷による企業の経費節減、製造業の海外進出などの影響から販売や広告収入など売り上げは減少。2004年12月期以降の年売上高は10億円を割り込み、その後も売り上げ減少に歯止めはかからず、2009年12月期の年売上高は約6億9000万円にとどまり、12月には『M&E』が休刊になっていた。

 負債は2009年12月期で約5億7000万円。