レポート東北デバイス株式会社

2010/07/02

TDB企業コード:130238352 青森県上北郡 有機ELパネルの設計、製造 民事再生法の適用を申請 負債37億円

「青森」 東北デバイス(株)(資本金8000万円(商業登記上12億8162万円)、上北郡六ヶ所村尾駮字弥栄平1-82、登記面=岩手県花巻市二枚橋第地割6-38、代表相馬平和氏、従業員49名)は、7月2日東京地裁に民事再生法の適用を申請、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は加藤寛史弁護士(東京都中央区八重洲2-8-7、電話03-3273-2600)ほか2名、監督委員は三森仁弁護士(東京都千代田区丸の内2-1-1丸の内マイプラザ13F、電話03-5219-0002)。

 当社は、2005年(平成17年)3月に設立。青森県上北郡六ヶ所村において青森県が推進している「クリスタルバレー構想」のもと、2社目の進出企業として2006年3月に工場を建設、稼働体制に入った。世界初とされる白色有機ELパネルの量産化に係る各方面の関心は高く、各ファンドをはじめ上場企業などが資本参加し、株式公開も視野に入れるなど早期の本格稼働が待たれていた。

 しかし、2006年12月に全面的な生産体制に入ったが生産ラインの不具合がみつかり、その後も地震の影響やリーマンショックによる製造業不振の影響から本格稼働に至らず、直近期の2009年12月期の年売上高は約1500万円にとどまっていたほか、設立以来大幅な赤字計上が続いていた。

 損失補填のため金融機関からの借入で賄い資金繰りを維持していたが、大幅損失から財務内容は債務超過に転じ、取引先の協力などで何とかしのいできたものの資金調達も限界に達し、今回の措置となった。

 負債は約37億円(うち金融債務は約18億円)。