レポート株式会社ギャラクシーエクスプレス

2010/06/29

TDB企業コード:986222091 東京都江東区 「GXロケット」開発、運用 特別清算開始決定受ける 負債229億200万円

「東京」 (株)ギャラクシーエクスプレス(資本金4億7270万円、江東区豊洲3-1-1、代表清算人近田哲夫氏)は、6月4日に東京地裁へ特別清算を申請、6月18日に同地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、2001年(平成13年)3月に東証1部の(株)IHIのほか、大手重工メーカーや総合商社の共同出資によって設立されたロケット製造業者。中・小型ロケットの設計、開発、製造のほか、小型衛星打ち上げサービスを手がける予定となっていた。

 純国産大型のロケットと比較して、より低コストでの打ち上げが可能な中・小型ロケットをJAXA(宇宙航空研究開発機構)、米ロッキード・マーチン社などと共同開発。2012年に「GXロケット」を完成し、当社が運用を担う予定だった。

 しかし、経済不況化で衛星打ち上げ需要は低迷しており、開発計画の大幅な遅延により開発コストも高騰。完成には当初計画比で3倍に達する更なる追加投資が必要とされたが、行政刷新会議の事業仕分け作業を受けて計画の「廃止」を要求され、2009年12月に内閣官房に新設された宇宙開発戦略本部が開発計画の一部中止を決定。これに伴い、当社も3月21日開催の株主総会で解散を決議し、今回の措置となった。

 負債は約229億200万円。