レポート

株式会社エービー産業など3社

2010/05/21

TDB企業コード:580171655 大阪府大阪市住吉区 元・木造建築工事 特別清算を申請 負債266億200万円

「大阪」 (株)エービー産業(資本金5000万円、大阪市住吉区長居東4-11-4、代表清算人福木宏幸氏)は、4月23日に大阪地裁へ特別清算を申請し、5月10日に特別清算開始決定を受けていたことが判明した。

 申請代理人は片岡牧弁護士(大阪市中央区北浜2-3-9、電話06-6201-0361)。

 当社は、1950年(昭和25年)11月に富士工務店の屋号で創業、70年(昭和45年)7月に法人改組した元・戸建住宅の建築工事業者。従来は、建築工事請負(90%)、マンション賃貸(3%)、建売事業(若干)の事業を手がけ、大阪府南部地域のほか和歌山県下をエリアとして実績を残し、建て替え等のリピート受注も確保、ピーク時の88年2月期には年売上高約85億9000万円を計上していた。

 しかし、バブル経済崩壊以降は長引く景気低迷により住宅需要は伸びず、過去の積極的な販売用資産の購入や関係会社への貸付金増加などにより多大な金融債務を抱え重荷となっていた。また、当時の取引金融機関の破たんにより借入金の大半が整理回収機構へと移管され、近年は物件買い付けおよび販売部門を関係会社へ譲渡、当社は施工部門として機能するほか不良資産の売却や借入金の処理を重点的に行っていた。こうしたなか、近年は多額の損失計上を余儀なくされ大幅な債務超過に陥っていたほか、サブプライムローン問題に端を発する不動産市況の悪化により業績はジリ貧傾向となり、2009年2月期の年売上高は約17億4700万円にまで縮小。借入圧縮が進まないなか大口債権者の指導もあって、2009年9月には2008年12月に別途設立した(株)富士工務店(資本金50万円、同所、代表福木宏幸氏)へ建築工事請負事業および不動産賃貸事業を継承させ、同時に当社は現商号へ変更し負債処理を行うのみとなっていた。

 なお、購入者に対する住宅ローンの保証を行っていた関係会社のオーエヌ信用(株)(資本金1000万円、大阪市東住吉区矢田3-6-4、代表清算人福木宏幸氏)も同日特別清算の開始命令を受けているほか、神戸地区を中心に物件販売を手掛けていた(株)富士エステートコーポレーション(資本金1000万円、大阪市住吉区長居東4-11-4、代表清算人石崎國男氏)も5月14日に大阪地裁へ特別清算を申請している。

 負債は金融債務を中心に、エービー産業が約234億200万円、オーエヌ信用が約12億円、富士エステートコーポレーションが約20億円で、3社合計で約266億200万円。