レポート医療法人社団博美会

2010/05/07

TDB企業コード:981239523 東京都新宿区 レーシック「神奈川クリニック眼科」など運営 破産手続き開始決定受ける 負債68億円

「東京」 医療法人社団博美会(資産総額8億367万8726円、新宿区西新宿6-5-1、理事長山子大助氏<ヤマゴ・ダイスケ>)は、5月6日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は尾崎純理弁護士(東京都千代田区二番町9-8、電話03-3265-6071)。

 当社は、1982年(昭和57年)1月創業、96年(平成8年)8月に法人改組。神奈川クリニックグループの中核法人で、美容外科「神奈川クリニック」を中心に事業を拡大、その後、「神奈川クリニック眼科」を東京、大阪、名古屋で開院、医療用レーザーによる視力回復手術「レーシック」事業に参入したことで業容を順調に拡大させ、2008年7月期には年収入高約116億7100万円を計上していた。

 その一方で、レーシック事業への先行投資が負担となり、2005年7月期には債務超過に転落、その後2008年7月期には債務超過を解消したものの、美容整形部門における競争激化などから2009年7月期までにクリニックの閉鎖を進め、2009年4月時点のクリニック数は14ヵ所にまで縮小していた。その後、美容外科クリニックに関しては別法人に事業譲渡し、直近では眼科事業のみでの営業となっていた。

 その間、2009年2月に「銀座眼科」(東京都中央区)でレーシック手術を受けた患者639人の約1割に当たる67人が感染性角膜炎などを発症していたことが発覚、同手術の安全性が注目された。加えて、8月にはレーシック業界最大手の「品川クリニック」とともに、公正取引委員会より料金表示について景品表示法の規定に違反する恐れがあるとして、誤認するような表示を行わないよう警告を受けるなど、経営環境が悪化していた。

 また、2009年7月にはクリニックの広告宣伝を手がけていたグループ会社の(株)サザンウインド・インターナショナル(資本金1000万円、同所、代表藤井眞美子氏)に対して、広告関係の業者によってドメイン名の仮差押がなされるなど、取引業者との支払に関するトラブルが表面化していた。

 なお、眼科事業に関しては医療法人社団稜歩会(兵庫県神戸市)に譲渡する予定としている。

 負債は約68億円。