レポートニッセイ電機株式会社

2010/05/06

TDB企業コード:985600707 東京都渋谷区 IC除電子部品製造 事後処理を弁護士一任、自己破産申請へ 負債100億円

「東京」 ニッセイ電機(株)(資本金3億2128万円、渋谷区広尾1-3-18、代表相澤正人氏ほか1名、従業員240名)は、5月6日付で事後処理を内田公志弁護士(港区西新橋1-20-3、電話03-5511-6212)ほか1名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1959年(昭和34年)4月創業、61年(昭和36年)7月に法人改組されたコンデンサー製造業者。フィルムコンデンサーと呼ばれるテレビやオーディオに用いられる小型コンデンサーを扱い、長野県岡谷市に研究拠点を設けるほか、岩手県の花巻市と一戸町や上海に工場を設置し、国内外の大手電気通信機器メーカーを得意先に事業を展開。85年12月期には年売上高約101億6100万円を計上していた。

 しかし、その後の売り上げは年々減少し、近年では50億円内外の年売上高にまで落ち込んでいた。収益面でも連続赤字計上となり債務超過に陥っていた。この間、年商規模を超える金融債務が金融機関からサービサーへ譲渡され、新たな資金調達が難しくなるなど余裕のない資金繰りだった。

 さらに2008年後半からの景気減速による得意先メーカーからの受注は落ち込み、また、急速な円高や原材料価格の高止まりの影響も受けるなど2009年12月期の年売上高も40億円を割り込み、赤字計上となっていた。

 このため、スポンサー交渉を進めていたが、ここにきて大口債権者の1社が当社の銀行預金、取引先への売掛債権を差し押さえる事態が発生。差し押さえ解除の交渉も不調に終わり事業継続を断念した。

 負債は約100億円。