レポート

株式会社治山社

2009/10/15

TDB企業コード:380034937 石川県金沢市 石川県内大手の地場ゼネコン 事業停止、自己破産申請へ 負債69億3000万円

「石川」 石川県内大手の地場ゼネコン(株)治山社(資本金1億5555万円、金沢市泉3-1-12、代表藤島勝宏氏、従業員57名)は、10月15日付で事業を停止し、事後処理を西井繁弁護士(金沢市尾張町1-2-1、電話076-263-7765)ほか1名に事後処理を一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、治山関係工事を目的に1954年(昭和29年)9月に設立した一般土木建築工事業者。元衆議院議員の故・奥田敬和氏が過去代表を務め、同氏の実弟も73年4月から2007年1月まで代表取締役社長を務めていた。バブル全盛期には東京、大阪などの大都市圏で営業を展開。その後は2003年12月期まで毎期100億円を超える年売上高を計上、この間、官公庁施設など大型物件の完成工事が重なった2001年12月期には年売上高約134億6200万円を計上していた。

 しかし、元代表に対する貸付金をはじめとした多額の長短貸付金のほか、関東地方近辺での不良資産、建設仮勘定などで資金が固定化。加えて、工期の長い大型案件の受注により借り入れ依存型の経営が続き、また、近時ではグループ企業への資金流出や取引先の倒産などで不良債権が発生していた。さらに2003年12月期以降、不良債権処理などから収益は低迷。2006年6月には、国土交通大臣の建設業許可から石川県知事の建設業許可へ変更、地元中心の営業活動に縮小していた。役員報酬や従業員給与の抑制など経費削減に注力するとともに、2007年2月には私的整理ガイドラインに準じる形で、主力行より一部債務免除を受けたほか、代表変更や旧株式の全額償却、取引先出資による増資、新設分割会社を設立するなど経営再建計画を実施した。

 その後も経営計画に沿った業績をあげられず、不良資産処理などもあって大幅な欠損を計上、2008年12月期の年売上高は約46億4400万円にとどまり、3期連続の欠損計上となった。今期は年売上高76億円、経常黒字を目標としてスタートを切ったが、急速な景気減速による建築受注の落ち込みから売り上げを確保できず、赤字が見込まれる中で資金繰りはひっ迫、今回の事態となった。

 負債は約69億3000万円が見込まれる。