レポート十勝モーターパーク株式会社

2009/08/31

TDB企業コード:030071424 北海道帯広市 サーキット場賃貸 破産手続き開始決定受ける 負債104億7400万円

「北海道」 十勝モーターパーク(株)(資本金4億円、帯広市西7条南6-2、登記面=河西郡更別村弘和477-1、代表植村高志氏)は、8月31日に釧路地裁帯広支部へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は、松浦護弁護士(帯広市東8条南8-13、電話0155-22-4466)。

 当社は、サーキット場『十勝インターナショナルスピードウェイ(略称:TIS)』(河西郡更別村)の運営を目的として、帯広建設業協会、地元建設業者が主体となり、1989年(平成元年)10月に各企業の出資・協賛のもと設立。しかし、バブル崩壊により会員権の販売が予想以上に伸び悩み、資金難に陥って一時工事が中断するなどの混乱があったが、工事業者の協力のもと、総事業費約102億円を投じて全長5100mのコースを完成。93年5月にグランドオープンした。

 F1ドライバーを招き模範走行を行ったほか、「十勝24時間レース」など各種レースイベントを開催したが、開催に伴う経費支出がかさんで赤字決算が慢性化。借入金の返済や工事代金の支払いもままならず運営が行き詰まっていた。このため、94年12月にはレースイベントの運営全般を別企業に移管してサーキットコース賃貸業に転換。96年12月期の年収入高は約6000万円となっていた。

 97年12月期以降は、年間1200万円まで賃貸料を引き下げたが、各建設業者からの借入金に対する支払利息計上もあって、毎期1億円以上の最終赤字を計上。その後、コース売却の方針で交渉を進めてきたものの、進展せず売却を断念。2008年3月に開催された株主総会では、自動車関連企業への無償も含めた譲渡に方針転換し調整しはじめた。しかし、近時の自動車業界の業績悪化から交渉は成立せず、更別村への固定資産税3億円以上(遅延利息除く)の滞納問題もあり事業継続を断念。2009年3月開催の株主総会で会社を整理する方針を決議していた。

 負債は約104億7400万円。