レポート

株式会社千金ワールド

2009/08/12

TDB企業コード:981664377 神奈川県川崎市川崎区 1000円ショップ「千金ワールド」運営 事業停止、自己破産申請へ 負債21億6300万円

「神奈川」 (株)千金ワールド(資本金5000万円、川崎市川崎区小川町10-5、代表木下いずみ氏、従業員60名)は、8月11日までに事業を停止し、事後処理を田辺信彦弁護士(東京都千代田区丸の内3-4-2、電話03-3214-3811)ほか3名に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、2003年(平成15年)8月に設立。当初は家具やインテリア・生活雑貨、おもちゃ、食品などを扱う「ワールドスクエア」と、アクセサリーや帽子、バッグ等のおしゃれ雑貨を扱う「I.Aショップ」の運営を行ってきたが、2005年10月に「1,000ショップMiracle1,000」を運営する(株)ミラクル1,000を吸収合併したのを機に、1000円ショップの経営に転換。「千金ワールド」の屋号で東京・神奈川・埼玉・千葉などの関東圏に加えて、2007年10月には(株)ドリームハウス(札幌市)を買収、同年12月に吸収合併し、北海道地区にも店舗網を拡充して業容を拡大。全国に約60の直営店やFC店を運営し、室内装飾品、アパレル、家電小売り、玩具、アクセサリーなど生活に必要なアイテムを多岐に渡り1000円で販売。マスコミにも取り上げられるなど話題となり、急速に業績を伸ばし、2008年6月期には年売上高約40億9000万円をあげていた。

 しかし、M&Aや新規出店による積極的拡大路線から借り入れが増加していたうえ、個人消費の冷え込みによる影響から売り上げが低下し、資金繰りが悪化。この間、仕入先に対する支払い条件の変更要請や、不採算店の閉鎖などを実施。今年6月には直営店を約32店舗まで縮小するなど、再建に向けた取り組みに力を注いできたものの、支え切れずに事業継続を断念した。

 負債は2008年6月期末で約21億6300万円。