レポート(株)アグリガイアシステム

2009/07/08

TDB企業コード:260821861 千葉県佐倉市 食品残渣の堆肥化事業 民事再生法適用申請

「千葉」 (株)アグリガイアシステム(資本金1億8600万円、佐倉市大作2-4-1、登記面=八街市八街い77-171、代表谷古宇(やこう)浩之氏、従業員54名)は、6月30日に事業を停止していたが、7月7日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。事件番号は平成21年(再)第194号。

 申請代理人は杉浦正敏弁護士(東京都新宿区西新宿1-19-6、電話03-3343-3984)ほか1名。

 当社は、1997年(平成9年)6月に家電廃棄物収集運搬及びリサイクル販売を目的に設立された。設立後の稼働がなく休眠状態に入るが、2000年4月に環境リサイクル八千代(株)から現商号に変更し、事業目的も家電廃棄物収集運搬から生ゴミの堆肥化事業に変更した。2003年3月に八街市上砂に堆肥工場が完成し稼働開始。堆肥を利用した消臭剤の開発を行い、2004年4月から販売を開始した。

 2007年3月には農林水産省から千葉県を通じて「バイオマスの環づくり交付金」約16億円を得て、現住所に循環型飼料化センターが建設され(総工費約33億円)、大手コンビニエンスのFC本部と共同で食の循環型ネットワークの構築を進めてきた。循環型飼料化センターの稼働率上昇により、2008年5月期の年売上高は前期比15%増の約2億6500万円となったが、先行している技術者及び作業員の雇用による販管費負担により不採算の運営を余儀なくされていた。同事業の損益分岐点は170トン/日であったが、コンビニ弁当に加え、佐倉市と契約を結び学校給食のリサイクル事業に着手したほか、2008年末からの処理量拡大予定により、2009年中には達する見込みであった。

 しかし、生産過程に問題があって、堆肥生産が遅れたうえ、コンビニエンス加盟店などからの廃棄食品が想定(年間約43000トン)より集まらなかったことなどから、経営難に陥っていた。

 負債は債権者約203名に対し約40億7400万円。