レポート株式会社東陽印刷所

2009/06/08

TDB企業コード:985545507 東京都新宿区 総合印刷 事業停止、自己破産申請へ 負債56億2200万円

「東京」 (株)東陽印刷所(資本金3億1000万円、新宿区下落合1-8-2、代表數佐昭氏、従業員210名)は、6月6日付けで債務整理を野辺博弁護士(中央区日本橋人形町1-18-6、電話03-3668-1575)ほか1名に一任した。今後は、自己破産を申請する予定。

 当社は、1950年(昭和25年)8月に設立した老舗の総合印刷業者。ポスター、カタログ、パンフレットなどの商業印刷を中心に手がけるほか、メーカーの商品に貼付されるラベルの印刷も行っていた。広告代理店やエンドユーザーとの取引に加え、大手印刷業者の下請受注で売り上げを伸ばし、98年3月期には年売上高約102億円を計上していた。

 その後も受注量は確保していたものの、同業他社との競合激化の影響を受け受注単価の下落が続いた。それに伴い売り上げも減少し、2008年3月期には年売上高約59億円にまで減少。リストラや資産売却により財務状況の回復を図っていた。

 こうしたなか、同社の100%出資子会社である(株)ティーケーアイ(旧商号:東陽企画印刷(株))が5月15日に東京地裁へ自己破産を申請。多額の不良債権が発生し、さらに資金繰りが悪化。6月に入り決済難に陥ったことから、事業継続を断念した。

 負債は2008年3月期末時点で56億2200万円。

 なお、関係会社の旭洋(株)(資本金1000万円、同所、代表數佐昭氏ほか1名)、(株)スタジオいちよんいち(資本金3000万円、大田区京浜島2-4-3、代表數佐昭氏ほか1名)も自己破産の準備に入っている。