レポート

岩手県北自動車株式会社など2社

2009/05/14

TDB企業コード:130008049 岩手県盛岡市 乗合バス事業 民事再生法の適用を申請 負債120億円


 「岩手」 岩手県北自動車(株)(資本金5000万円、盛岡市盛岡駅前北通5-1、代表三船博敏氏、従業員287名)と、関連会社の(株)浄土ケ浜パークホテル(資本金2億500万円、宮古市日立浜町32-4、同代表、従業員56名)は、5月14日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は小林信明弁護士(東京都千代田区麹町1-6-9、電話03-3238-8515)。

 当社は、岩手県沿岸北部地域における乗合バス事業や観光事業を目的として1943年(昭和18年)10月に設立された。岩手県内のバス事業者としては2番目の業容規模を誇り、主力の乗合バス事業については現在、県央~県北~沿岸エリアを主要な運行エリアとして、盛岡~宮古「106急行」、盛岡~東京「ビーム1」、盛岡~仙台「アーバン号」などの中距離バスや高速バスも運行している。昭和30~40年代にかけて浄土ヶ浜・龍泉洞・八幡平など県内観光地へのバス運行を手がけるようになり、昭和60年代~平成年代初期には関係会社による温泉事業など経営の多角化を進め、ピーク時の93年3月期には年収入高約53億6900万円を計上していた。

 しかしその後は、自家用車の普及、沿岸部における人口減少、景気低迷による観光客の減少、原油価格の高騰など厳しい経営環境が続き、2009年3月期の年収入高は約25億円にまで落ち込み、当期純損失約3億8000万円の計上を余儀なくされていた。また、関係会社に対する出資金や貸付金のほか設備投資などで有利子負債は高水準で推移し、収益力の低下や財務体質の悪化が顕著となっていたことから、近年は「経営改善計画」を策定するなど、債務超過の解消を目指し経営再建に取り組んでいた。

 しかし、2008年3月に特別清算を申請(その後破産に移行)した関連会社の八幡平観光(株)(岩手県八幡平市)から約5億円の債務を継承したことも負担となり、早期の改善は困難と判断し自主再建を断念、今回の事態となった。

 負債は、岩手県北自動車(株)が約92億円(2009年3月期末時点)、(株)浄土ケ浜パークホテルが約28億円(2008年11月期末時点)で2社合計で約120億円。

 なお、今後はバス会社の企業再生実績を有する(株)経営共創基盤(東京都千代田区)の支援を受け、経営再建を目指す方針である。