レポート美少年酒造株式会社

2009/04/17

TDB企業コード:870031603 熊本県下益城郡 「美少年」のブランドで知られる清酒・焼酎製造業者 三笠フーズ事故米関連 民事再生法の適用を申請 負債19億円

TDB企業コード:870031603

「熊本」 美少年酒造(株)(資本金6000万円、下益城郡城南町隈庄401、代表緒方直明氏ほか1名、従業員47名)は、4月16日に熊本地裁へ民事再生法の適用を申請し、翌17日に保全命令を受けた。

 申請代理人は由井照二弁護士(熊本市黒髪3-12-4、電話096-343-0585)ほか1名。

 当社は、1879年(明治12年)創業、1920年(大正9年)6月に法人改組した清酒・焼酎の製造業者。日本酒「美少年」を冠として県内及び関東地区を中心とした市場を形成、ピーク時の87年9月期には年売上高約24億300万円をあげていた。

 しかし、アルコール飲料に対する嗜好の変化で日本酒需要が落ち込み、販売量は年々低下し、2008年9月期の年売上高は約13億400万円にとどまり、これまで行ってきた設備投資負担などで厳しい資金繰りとなっていた。

 こうしたなか、2008年9月に、事故米を食用と偽って転売していた三笠フーズ(株)(大阪市、2008年11月、破産)から原料仕入れを行っていたことが表面化。さらに今年3月には三笠フーズの関連会社から約20年間にわたり裏金を受け取っていたことも発覚。商品返品が続くなか、自主再建を断念した。

 負債は約19億円が見込まれる。