レポート株式会社築地水産

2009/03/13

TDB企業コード:982566209 東京都中央区 寿司種用水産物、水産加工品販売 民事再生法の適用を申請 負債130億円

「東京」 (株)築地水産(資本金4000万円、中央区佃3-10-9、登記面=千葉県千葉市美浜区高浜2-2-1、代表宮澤良太氏ほか1名、従業員190名)は、3月13日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は進士肇弁護士(港区虎ノ門1-6-12、電話03-3580-8551)。監督委員は笹浪恒弘弁護士(千代田区丸の内2-4-1、電話03-3214-5551)。

 当社は、1972年(昭和47年)4月に設立した業界中堅の生鮮魚介類卸。寿司種用水産物を中心に、白身フライ、コロッケ、揚げ物などの冷凍食品や、たこわさびなどの水産珍味を製造して、全国の寿司店や寿司チェーン店に販売していた。近年は中国、ベトナム、ミャンマー、タイに現地法人を設立して現地で製造した水産物を仕入れる一方、韓国、米国、ドイツ、中国などに販売会社を設立して水産物の輸出にも注力、2008年2月期には過去最高の約204億2200万円の年売上高を計上していた。

 しかし、昨年末以降、資金繰りは徐々に悪化。2009年2月期は増収を確保する見込みだったが、利幅の縮小や会計処理の厳格化による在庫評価損の積み増しなどで、収益面では減益、もしくは欠損を計上する見込みとなっていた。取引金融機関も慎重なスタンスに転じ、資金繰りは一段と悪化。この間、新たな仕入先を開拓、相応の成果も挙げていたが、金融機関との融資交渉は不調に終わり、今月第2週以降、徐々に風評が広がり、動向が注目されていた。

 負債は約179億円。