レポート株式会社ミスモ加工

2009/03/03

TDB企業コード:760119107 岡山県倉敷市 繊維製袋製造 民事再生法の適用を申請 負債33億円

「岡山」(株)ミスモ加工(資本金4220万円、倉敷市玉島長尾344-1、代表宮田丈夫氏、従業員24名)は、3月2日に岡山地裁倉敷支部へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は嶋田修一弁護士(大阪府大阪市中央区南船場2-12-16 ルグラン心斎橋9階 法修館法律事務所、電話06-6251-4858)ほか3名。

 当社は、1992年(平成4年)12月に設立。超音波を使った独自の不織布製品の二次加工で急成長し、県内では不織布加工のトップメーカーとなったベンチャー企業。98年に岡山県産業振興財団の「創造的中小企業創出支援事業」の対象企業に選定されるなど、不織布の加工事業が県内外から注目を集めた。

 防音床材、工業ワイパーマスク、日用雑貨、フローリング資材、ブラインド資材、その他不織布を利用した各種製品の企画製造・販売を手がけ、2005年6月期には年売上高約20億3100万円を計上。2007年5月にはレーザー技術による導光板加工事業に新規参入し、岡山県の経営革新計画承認企業となったほか、2008年5月に開発した超薄型ライティング・パネルが中国地域でのニュービジネス大賞を受賞するなどしていた。

 しかし、先行する開発費用を借入金に依存していたうえ、多角化経営を目指して開発したエマルジョン燃料製造機に伴う借入金の増大から、2008年6月期時点での借入金残高は約20億円に増大。2008年6月期は過去最高となる年売上高約25億7700万円を計上したものの、従来より低収益であったことに加え有利子負債の膨張から資金繰りが悪化していた。さらに、2008年12月に不良債権が発生したほか、取引先への多額の金融支援などから信用が低下、資金繰りが急速に悪化したため今回の措置となった。

 負債は約33億円。