レポート山崎建設株式会社など2社

2008/10/30

TDB企業コード:580456548 東京都中央区 土木工事 ジャスダック上場 会社更生法の適用を申請 負債222億円

「東京」 山﨑建設(株)(資本金39億8084万6902円、中央区日本橋富沢町8-6、代表河部愼一郎氏ほか1名、従業員606名)と子会社の日本ロックエンジニアリング(株)(資本金4950万円、中央区日本橋小舟町10-6、代表前田男氏、従業員155名)は、10月30日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請し、同日保全管理命令を受けた。

 申請代理人は角家弘志弁護士(中央区日本橋2-15-3、電話03-3516-2888)ほか。保全管理人は井窪保彦(中央区八重洲2-8-7、電話03-3273-2600)。

 山﨑建設は、1948年(昭和23年)4月創業、63年(昭和38年)6月に法人改組。ダム工事、トンネル工事、道路工事、土地造成など、大型重機を使った官公庁発注の土木工事を主体に建築工事も手がけ業容を拡大、97年3月期には年売上高約764億8300万円をあげていた。この間、92年8月には店頭(現・ジャスダック)上場を果たしたが、その後、公共工事の大幅な削減などから受注は低迷、2006年3月期の年売上高は約422億800万円にまで減少していた。

 近年は、本社のほか、大阪、さいたま、仙台、名古屋、福岡の各市に支店、姫路に砕石工場を有するなどして営業を展開。2008年3月期の年売上高は約559億4700万円まで回復させたもの、3期連続の最終赤字となったほか、近時は、りんかい日産建設(株)(8月29日、会社更生法、東京都)に約9億6400万円、(株)新井組(10月8日、民事再生法、兵庫県)に約2億1000万円の焦げ付きが発生するなど、資金繰りが急速に悪化、ここに来て限界となった。

 日本ロックエンジニアリングは、1972年(昭和47年)3月に山﨑建設の岩石爆砕処理部門を分離して設立。山﨑建設からの受注工事を中心に2008年3月期には年売上高約58億6900万円をあげていたが、山﨑建設に連鎖する形となった。

 負債は、山﨑建設が約200億円(2008年9月末時点)、日本ロックエンジニアリングが約22億円(2008年10月30日時点)で、2社合計で約222億円。

 なお、2008年に入ってからの上場企業の倒産は、井上工業(株)(東証2部、10月、破産)に次いで26社目(上場廃止後のエー・エス・アイ(株)を含む)で、うち上場建設会社の倒産は6社目。