レポート株式会社エキスポランド

2008/10/29

TDB企業コード:580320862 大阪府吹田市 遊園地経営 民事再生法の適用を申請 負債16億円

「大阪」 (株)エキスポランド(資本金1億円、吹田市千里万博公園1-1、登記面=大阪市浪速区元町1-8-15、代表清水忠一氏、従業員89人)は、10月28日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は神田俊之弁護士(大阪市北区西天満5-15-18、電話06-6363-0401)ほか3名。監督委員には塩路広海弁護士(大阪市中央区難波3-7-12、電話06-6634-5881)が選任されている。

 当社は日本万国博覧会閉会後、同遊園施設であった「エキスポランド」の管理・運営を目的として、前代表の山田三郎氏らが中心となり1971年(昭和46年)10月に設立。旧・大蔵省と(財)日本万国博覧会記念協会から運営委託を受ける格好で、以降37年にわたり同施設を運営。20万㎡以上の敷地面積を誇るエキスポランドは、常時40を超える遊園機器を設置するなど関西地区では屈指の規模を誇り、地元のファミリー層を中心として高い知名度を獲得。直営10数施設を除く施設に関しては運営委託を行うものの、遊具施設利用45%、入園料25%、飲食売上25%、その他収入などにより、97年3月期には年収入高約86億7000万円を計上していた。

 以降は、レジャーの多様化や費用の抑制傾向、少子化の影響等から、入園者数の減少が鮮明となり、当地区では「宝塚ファミリーランド」、「近鉄あやめ池遊園地」、「奈良ドリームランド」などの遊園地が相次ぎ閉鎖。当社の業績も、2007年3月期の年収入高が約39億円3100万円にまで低下するなど、断続的な落ち込みが続いたため、近年は「風神雷神」など絶叫マシンの投入等で集客力の向上を図ってきた。

 ところが昨年5月、「風神雷神Ⅱ」で死傷者を出す脱輪事故が発生。一旦は同施設を除いて営業を再開したものの、同事故から4ヵ月後にはジェットコースター「OROCHI(オロチ)」で再トラブルが発生。昨年12月10日からは再度の休園を余儀無くされていた。今年に入り、2009年春の再開を目指して事故施設の撤去を含めた改修工事などを模索してきたが、休園の長期化により日々の資金繰りが悪化する中で、外部スポンサーの協力にもメドが立たない状況に陥っていた。

 負債は約16億円。