レポート株式会社フロンテック
TDB企業コード:270843002 埼玉県和光市 自動封入封緘機開発・販売 民事再生法の適用を申請 負債94億円TDB企業コード:270843002 | 埼玉県和光市 | 自動封入封緘機開発・販売 民事再生法の適用を申請 負債94億円
「埼玉」 (株)フロンテック(資本金4億4500万円、和光市本町16-5、代表茂木康司氏、従業員143名)は、10月20日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
申請代理人は長谷川純弁護士(東京都港区西新橋3-2-1、電話03-3431-4488)ほか2名。
当社は、1991年(平成3年)8月に設立。請求書や明細書、ダイレクトメールなどの自動封入封緘機・メーリング関連機器の開発、販売を中心に、各種情報機器の設計、開発、また制御基盤・ソフトウエア等の受託設計、開発、販売などを手がけていた。2003年10月に主力の封入封緘事業を本格化して以降、積極的な営業展開で事業領域、業容を拡大させ、近年ではセーフティーPC、光メディア記憶装置などの情報機器を扱うストレージ事業や各種ソフトウエアの受託開発事業などの分野も大きく伸張。さらに、2006年3月には新規事業としてダイエットサプリメント「BOWS(ボウス)」のウェブ上での販売独占権を取得し関係会社へ販売を移管するほか、サッカーJ1チームのオフィシャルパートナーにもなるなど、グループ会社、関連事業の拡充を進め、ピーク時の2006年9月期の年売上高(当社単体)は約121億9300万円を計上していた。
しかし、翌2007年9月期は同業者との競合激化や資材コストの上昇などから収益環境は厳しく、主力の封入封緘事業こそ順調に推移していたものの、他事業の落ち込みが響き年売上高は約110億7800万円と前期比減収に陥っていた。加えて、これまでの積極投資や開発資金、また封入封緘事業の受注増による運転資金需要の高まりもあり有利子負債は高水準に達し、今年に入ってからは国内の金融環境も急速な冷え込みを見せたことで資金調達環境も急激に悪化していった。今年夏には取引先への支払いの遅れや金融機関への借入金返済の遅れが発生するなど資金繰りが限界となり、10月15日の決済難が表面化。自主再建を断念、法的手続きによる再建を目指すこととなった。
負債は約94億円。