レポート大和生命保険株式会社

2008/10/10

TDB企業コード:987052871 東京都千代田区 生命保険業 更生特例法の適用を申請 負債2695億円

「東京」 大和生命保険(株)(資本金120億8696万3000円、千代田区内幸町1-1-7、代表中園武雄氏、従業員数1181名)は、10月10日に東京地裁へ更生特例法の適用を申請、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は阿部信一郎弁護士(千代田区永田町2-13-10、電話03-5157-2700)。保全管理人は瀬戸英雄弁護士(千代田区九段北4-1-3、電話03-3239-3100)。

 当社は、1955年(昭和30年)5月に設立、2001年(平成13年)2月に事業を再開した生命保険会社。大和生命保険(相)の不動産管理会社が、経営破綻した大正生命保険(株)の受け皿会社となり、同社があざみ生命保険に商号を変更。当社は、大和生命保険(相)からの営業譲渡を受けて翌年4月に同社を吸収合併、現商号となった。上場企業を含む銀行、不動産、出版など異業種の大手企業から出資も得て、個人保険や個人年金保険を販売し、2004年3月期には年収入高約480億2700万円を計上していた。

 しかし、国内系大手や外資系生保との競合は激しく、更には業界他社と同様に当社も保険金不払い問題に直面、従来型の対面販売を主力とする業態では契約件数の減少を避けられなくなっていた。2007年3月期の年収入高は約336億円に落ち込み、さらにはサブプライムローン問題に端を発する金融市場の混乱、株式や外貨建て有価証券の価格下落による評価損拡大から債務超過に陥り、今後の資金繰りのめどがつかないことから今回の措置となった。

 負債は約2695億円で、今年に入って5番目の大型倒産となる。生命保険会社の破綻は戦後8社目で、うち更生特例法の申請は4社目。