レポート上毛ロ-ン上毛與信株式会社

2008/08/08

TDB企業コード:220117249 群馬県高崎市 消費者金融 利用者から破産を申し立てられる 負債21億8000万円

「群馬」 上毛ローン上毛與信(株)(資本金2億1000万円、高崎市島野町988-1、従業員20名)は、8月8日に利用者から過払い金利が返還される可能性が低いとして前橋地裁高崎支部へ破産を申し立てられた。

 申請代理人は鈴木克昌弁護士(前橋市古市町1-50-1、電話027-210-7770)ほか。

 当社は、1959年(昭和34年)5月に設立された消費者金融業者。群馬県内の高崎、前橋、伊勢崎、桐生、太田に営業所を設け、一人あたりへの貸付額を平均20万円と小口にとどめ、主に40歳代以上の顧客を中心に営業を展開。在宅キャッシングシステムの導入や路線バスへの広告掲載などで積極的に事業を拡大し、99年3月期の年収入高は約15億800万円を計上していた。

 しかし、大手の消費者金融業者が無人店舗を相次いで設置したことや、銀行が個人向けローン商品を拡充したこともマイナス要因となり新規顧客が減少。さらに2006年12月には改正貸金業法が成立し、融資の総量規制やグレーゾーン金利の廃止方針が決定するなど事業環境が急変したことで、貸付残高の減少や金利引き下げを余儀なくされていた。

 事業縮小が続くなか、2007年には店舗の統合を進め本店と前橋店の2店舗のみの運営にスリム化していたが、利用者からの過払い金返還請求へ対応しきれず、今年4月には事業を一時停止。5月には事業を再開していたが、今回の事態となった。

 負債は約21億8000万円の見込み。

 なお、会社側によれば「今回は第三者による破産申し立てであり、当社としては債務超過の認識はなく、破産手続き開始決定は下りないと考えているため、今後も通常通り営業継続意向である」としている。