レポート株式会社イリアス

2008/08/08

TDB企業コード:890155116 鹿児島県鹿屋市 不動産賃貸、管理 自己破産を申請 負債48億円

「鹿児島」 (株)イリアス(資本金2000万円、鹿屋市白水町1986-11、登記面=鹿屋市西原4-14-36、代表徳留聖一氏ほか1名、従業員16名)は、8月7日に鹿児島地裁へ自己破産を申請した。

 申請代理人は池田わたる弁護士(鹿児島市照国町13-41、電話099-226-0100)ほか1名。

 当社は、1981年(昭和56年)6月に設立した不動産賃貸、管理業者。中核企業である丸栄建設(株)(鹿屋市)が手がけた賃貸マンションの管理を主体に、自社でも13棟のマンションを有し、本社所在地である鹿屋市を中心とした大隅半島の他、霧島市地区にも拠点を設け、近年は鹿児島市内においても活発に営業を展開。丸栄建設(株)が施工した個人オーナーマンションの管理物件も着実に増加し、イリアスブランドは徐々に知名度も浸透、ピーク時となる2005年9月期には9億8000万円の年売上高を計上していた。

 しかし、6月26日に中核企業である丸栄建設(株)が自己破産を申請し、一気に信用不安が拡大し当社の動向が注目されていた。7月2日に鹿屋市内で開催された債権者説明会では、事業継続の意向を示し、債権者やマンションオーナーに対し理解を求め、7月20日頃をメドにオーナーに限定した説明会を開催する計画であったが、同時点で丸栄建設(株)を含めた関係会社間の複雑な資金の流れや、オーナーからの預かり敷金を運転資金に流用していたことも明らかとなり、オーナーだけでなく賃借人にも信用不安が広まることとなった。その後は説明会の開催はされず、新たな提携先を確保することも不可能となって再建を断念し、今回の措置となった。

 負債は債権者約450名に対し、約48億円の見込み。