レポート株式会社アベノ金属

2008/08/05

TDB企業コード:581454996 大阪府大阪市大正区 精密機械部品製造 民事再生法の適用を申請 負債31億円

「大阪」 (株)アベノ金属(資本金3800万円、大阪市大正区平尾1-4-50、代表井上政勇氏、従業員90名)は、8月4日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は宮本剛弁護士(大阪市北区西天満2-8-1大江ビル4階、長野総合法律事務所、電話06-6363-3705)ほか。監督委員には森恵一弁護士(大阪市中央区北浜3-2-25京阪淀屋橋ビル8階、色川法律事務所、電話06-6203-7112)が選任されている。

 当社は、1987年(昭和62年)4月創業、95年(平成7年)8月に法人改組。切削加工や研磨などの表面処理により各種精密機械部品の製造を主体に行うほか、IT業界向け部品、省力化機械向け部品などの製造も手掛けていた。本社工場のほか、ここ5年ほどの間には九州工場(佐賀)、湘南工場(神奈川)や関東営業所、広島出張所などを相次いで開設するなど積極的な事業展開を図り、小ロット受注にも対応可能な体制にも評価を得て業績を伸ばし、2007年7月期には年売上高約21億3900万円を計上していた。

 一定の営業基盤は確立されていたものの、積極的な設備投資に伴い借入金が膨らんでいたうえ、素材高騰や受注単価の抑制要求もあって、近年は業績の停滞状況が続いていた。こうした状況下、今年に入ってからは不良債権の発生なども加わったことから資金繰りの悪化を招き、近時では一部取引先への支払い遅延や返済遅延が発生していたなか、今回の措置となった。

 負債は2007年7月期末時点で約31億円。