レポート肥海建設株式会社

2008/08/01

TDB企業コード:600267034 広島県広島市安佐北区 土木建築工事 民事再生法の適用を申請 負債40億円

「広島」 肥海<ひがい>建設(株)(資本金9800万円、広島市安佐北区可部1-16-1、代表肥海裕二氏ほか1名、従業員65人)は、7月31日に広島地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は谷口玲爾弁護士(広島市中区幟町3-57中特ビル4階、まこと法律事務所、電話082-221-7733)。

 当社は、1977年(昭和52年)5月設立の土木建築工事業者。現会長の長年の経験を活かし事業を拡大させ、道路・舗装工事、下水道工事等の公共工事を主体に、店舗、ビル、ホテルなどの建築工事などを手がけていた。地元広島市北部地域のほか、山陰、九州などにも営業拠点を設け、公共工事を主体とした受注により、徐々に業績を拡大。地元広島市安佐北区ではトップクラスの総合建設業者として認知され、2002年5月期には年売上高約44億3900万円を計上していた。

 しかし、官公庁からの受注が中心で、近年の受注単価の低下と資材価格高騰の影響を受け、収益は低調に推移。さらに今年に入ってからは、受注減少もあって資金繰りは急速に悪化していた。6月に入り、官公庁受注工事の入金のズレなどがあったうえ、取引行からの工事受注の履行保証が得られない状況で、取引先に対して支払延期要請を行ったことから、対外的な信用は急速に失墜していた。金融機関からの資金調達も不調に終わり、7月末に予定されている約2億円の資金手当がつかず、今回の措置となった。

 負債は約40億円。