レポート株式会社裏磐梯高原開発公社

2008/06/03

TDB企業コード:190120784 福島県耶麻郡 「裏磐梯猫魔スキー場」運営 会社更生法の適用を申し立てられ、保全管理命令受ける 負債60億3400万円

「福島」 (株)裏磐梯高原開発公社(資本金4億円、耶麻郡北塩原村檜原猫魔山1163、代表大島良治氏ほか1名、従業員17名)は、6月3日に整理回収機構から東京地裁へ会社更生法の適用を申し立てられ、同日保全管理命令を受けた。

 申請代理人は鷹取信哉弁護士(東京都中央区銀座1-6-5、電話03-3538-7561)。

 当社は、旧福島交通グループ各社および北塩原村などの出資により、1986年(昭和61年)2月に第三セクターとして設立。同年12月に「猫魔スキー場」をオープン、「アルツ磐梯」や「グランデコスキー場」とならび、福島県を代表するスキー場に数えられていた。磐梯山系猫魔山北斜面に位置し、積雪量が多く、全国屈指の良質の雪質を誇り、コース11本、リフト8基、レストハウス2棟を有するなど上級者からファミリーまで楽しめるコースとして人気を集めていた。2000年に筆頭株主だった旧福島交通グループの日本ロイヤルクラブが破たん、地元企業2社が経営に参加し民間企業体となり経営再建を進め、リピーターを中心に集客を図り、2001年3月期には年収入高約7億円をあげていた。

 しかし、スキー人口の減少に伴う利用客の減少に歯止めがかからず、2008年3月期には年収入高は約2億3400万円にまで減少。また、ここ数年営業赤字が続いていたこともあり、約49億1500万円と大幅な債務超過に陥っていた。こうしたなか、整理回収機構が営業収入からの回収および債務超過の改善は困難と判断し、6月3日に東京地裁へ会社更生法の適用を申し立てた。

 負債は約60億3400万円。