レポート

株式会社山下家

2008/05/30

TDB企業コード:380080125 石川県加賀市 温泉旅館経営 民事再生法の適用を申請 負債35億7600万円

「石川」 (株)山下家(資本金4500万円、加賀市山代温泉18-124、代表山下拓治氏)は、5月29日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請し、翌30日に保全命令を受けた。事件番号は平成20年(再)第3号。

 申請代理人は山﨑利男、松本哲哉両弁護士(金沢市尾張町1-7-1、山﨑法律事務所、電話076-232-0900)。

 当社は、加賀藩主初代の湯治湯として発祥したとされる老舗温泉旅館で、1963年(昭和38年)10月に法人改組した。白山連峰と加賀路を一望する高台に位置する山代温泉郷でも著名な温泉旅館。79年から93年にかけて大規模な投資で大型化を図り、部屋数94室、収容人員700名の規模を有した。また、大型露天風呂を含め、様々な入浴施設を備えた高級旅館として、同温泉郷でもトップクラスの旅館であった。

 しかし、バブル崩壊に伴う温泉全体の集客伸び悩みや旅行形態の多様化などから、業況は低迷。94年9月期に近時ピークとなる約29億4000万円の年収入高を計上したが、以降は減収が続き、2000年9月期の年収入高は約15億7000万円まで低下した。翌2001年9月期は2000年9月に完成した天守閣大露天風呂を前面に押し出した営業により前期比4.5%の増収に転じたが、2005年9月期以降は減収に歯止めがかからなかった。また、減収とフル償却を実施し続けたことから2000年9月期以降は連続して大幅な欠損を計上し、財務面が急速に悪化。その後、2006年5月に財務を担当していた役員が辞任、2007年10月には所有物件の一部が債権者により差押、競売開始決定を受けるなど厳しい資金繰りが表面化し、動向が注目されていた。

 負債は約35億7600万円が見込まれる。なお、営業は継続中。