レポート

株式会社エイシンなど3社

2008/03/25

TDB企業コード:570210553 大阪府大阪市北区 機械・工具ほか通信販売 【続報】 自己破産を申請 負債97億円

「大阪」 (株)エイシン(資本金5000万円、大阪市北区中之島3-2-18、代表永冨伸夫氏、従業員400名)は、3月25日に大阪地裁へ自己破産を申請した。

 申請代理人は森真二弁護士(大阪市北区西天満2-10-2、電話06-6365-8111)ほか。

 当社は、1995年(平成7年)4月創業、96年(平成8年)10月に法人改組した機械・工具等の通信販売業者。業界後発組ながら、インターネットやカタログを媒体に顧客数を拡大させた通販業者で、当初は整備工場やディーラー向けに自動車関連製品の販売としてスタート。その後、研磨・切削用品、ボルト類、溶接機器、板金工具などの機械工具、安全用品や作業服類、オイルほかの自動車消耗品、さらにオフィス家具用品など約6000アイテムを扱い、2007年7月期には年売上高約67億300万円を計上していた。

 中国をはじめ海外からの低価格品を中心として、オリジナルブランド「ES POWER」などの商品展開で知られたが、約1万㎡の物流センターやコールセンターの開設、関連会社(株)ツール王国を通じた店舗販売への進出など、大規模な設備投資に伴い金融債務が大幅に増加。また、アイテム数の拡大で在庫確保の資金需要が増す一方、大量の不良在庫が発生する事態に陥ったことから、財務内容は急激に悪化していた。ITを活用したシステムの導入や低価格販売で立て直しを図っていたが奏功せず、先行き見通し難に陥った。

 なお関連会社で、全国約15店舗で機械・工具小売店を展開する(株)ツール王国(資本金1000万円、同所、登記面=堺市北区北花田町3-44-17、代表谷川原信氏)、物流業務を手がける(株)AEGL(資本金800万円、登記面=大阪市浪速区日本橋西1-2-5、代表永冨伸夫氏)も同時に自己破産を申請した。

 負債はエイシンが約80億円、ツール王国が約15億円、AEGLが約2億円で、3社合計では約97億円が見込まれる。