レポート株式会社エイシンなど3社

2008/03/24

TDB企業コード:570210553 大阪府大阪市北区 機械・工具ほか通信販売 事業停止、自己破産申請へ 負債97億円

TDB企業コード:570210553

「大阪」(株)エイシン(資本金5000万円、大阪市北区中之島3-2-18、代表永冨伸夫氏、従業員400名)は、3月24日に事業を停止し、事後処理を森真二弁護士(大阪市北区西天満2-10-2、電話06-6365-8111)ほかに一任した。25日にも自己破産を申請する見込み。

 当社は、1995年(平成7年)4月に創業、96年(平成8年)10月に法人改組した機械・工具類の通信販売業者。業界後発組ながら、インターネットやカタログを媒体に顧客数を拡大させた通販業者で、当初は整備工場やディーラー向けに自動車関連製品の販売としてスタート。その後、研磨・切削用品、ボルト類、溶接機器、板金工具などの機械工具、安全用品や作業服類、オイルほかの自動車消耗品、さらにオフィス家具用品など約6000アイテムまでに取り扱いを拡げ、2007年7月期の年売上高は約67億300万円を計上していた。

 年2回のカタログ発行で前期末時点の顧客数が15万件を突破するほか、オリジナルブランド「ES POWER」など中国からの輸入製品を中心とした商品展開で知られたが、約1万㎡の物流センター(大阪市)やコールセンターの開設、また関連会社(株)ツール王国を通じた店舗販売への進出など、大規模な設備投資に伴って金融債務が大幅に増加。また、アイテム数の拡大に伴う在庫資金で資金需要が増す一方、不良在庫の発生を余儀なくされたことから、財務内容は急激に悪化していた。ITを利用した在庫管理システムの導入や低価格販売で立て直しを図っていたが奏功せず、先行き見通し難に陥った。

 なお、関連で小売店舗20店舗弱を展開する(株)ツール王国、および物流業務を手がける(株)AEGLも同様の措置を取る見込み。
 
 負債はエイシンが約80億円、ツール王国が約15億円、AEGLが約2億円で、3社合計では約97億円が見込まれる。