レポート株式会社アイ・ビー・フォックスなど5社

2008/02/26

TDB企業コード:430096587 静岡県磐田市 食品等各種商品卸、持ち株会社 民事再生法の適用を申請 負債62億3400万円

「静岡」 (株)アイ・ビー・フォックス(資本金1億円、磐田市岩井1907-1735、代表玉田正利氏、従業員28名)と関連会社4社は、2月25日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は黒木辰芳弁護士(浜松市中区板屋町562、電話053-454-5869)。監督委員は大川康平弁護士(東京都中央区八重洲1-7-15、電話03-3274-2571)。

 当社は、1996年(平成8年)4月に設立。当初は、在日ブラジル人向けにパン・ハム・ソーセージなどの食品、皮革製品、衣料品、日用雑貨などの輸入販売を手がけ、その後は、日本人向けの製品・商品の取り扱いも始めていた。日系ブラジル人の就労者の増加と相まって業容を拡大させ、多角化を積極的に推進。食品の製造卸、ビデオレンタル店の運営、フットサルコートなどスポーツ施設の賃貸、サッカースクールの運営、コンビニエンスストアの運営などにも参画し、2006年3月期には年売上高約39億400万円を計上していた。

 2006年(平成18年)4月からは、事業領域が拡大したため事業部ごとに会社を設立して事業を譲渡し、当社はグループの中核企業として持ち株会社に移行し、主にグループ企業の財務管理、不動産管理などにシフトしていた。グループ会社からの経営指導料、財務管理手数料を得て、2007年3月期の年売上高は約51億8200万円にまで伸長していた。

 しかし、大手企業が日系ブラジル人向けビジネスに参画するなど競争が激化したことに加え、急速な事業拡大に伴って年商と同水準にまで膨らんだ過大な金融債務も負担となり、業況悪化が顕著となっていた。このため、グループ再編に着手し、不採算企業の事業移管・休業、拠点の閉鎖などリストラを断行したものの、その後も事態は改善せず、仕入先に対して支払い延期要請をするなど資金繰り悪化も表面化、先行き自力での再建は困難との判断から今回の措置となった。

 負債は、アイ・ビー・フォックスが約57億4000万円。5社合計で約62億3400万円。

 なお、同日民事再生法の適用を申請した関連会社4社は以下の通り。(有)アイ・ビー・フォックステック(資本金1000万円、磐田市三ケ野674-8、玉田正利氏、負債3億4500万円)、(株)アイ・ビー・フォックスフーズ(資本金500万円、磐田市岩井1907-1735、玉田正利氏、負債5700万円)、(株)アイ・ビー・フォックスエンタープライズ(資本金500万円、磐田市三ケ野674-8、代表中川シンチャ氏、負債4700万円)、(有)テーハ・ブラジル(資本金500万円、磐田市三ケ野674-8、代表玉田正利氏、負債4500万円)。