レポート株式会社神谷ビル

「埼玉」　（株）神谷ビル（資本金1300万円、新座市東北2-24-14、登記面＝朝霞市三原3-31-5、代表神谷昌二氏ほか1名）は、2月20日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

　破産管財人は林太郎弁護士（東京都千代田区神田須田町1-4-8、電話03-5209-3801）。

　当社は、1969年（昭和44年）7月設立の不動産賃貸業者。新座市に拠点を置く不動産業者で、東武東上線志木駅南口前に97年9月新築オープンした「カミヤプラザ」において、食料品販売業者やファッション関係企業、また、ゲームセンターやボウリング場などをテナントとし、併せて隣接する大手スーパー向けに駐車場の賃貸を行っていた。同年10月には実質本店を現所へ移転。好立地により安定した収入を確保し、2002年8月期には年収入高約4億8000万円を計上していた。

　しかし、施設新築に際し当初を上回る投資額となるなど、金融機関からの借り入れ負担は重く、以降はテナント収入も減少傾向をたどるなど厳しさが増し、過去の累損解消もままならず財務面では債務超過が長らく続き資金繰りはひっ迫していた。こうしたことから、最近ではテナントの入れ替えや不動産売却を行い、債務の圧縮などに努めていたものの、現状の収益状況からは返済のメドが立たず借入金は固定化。ここへ来て事業継続を断念し今回の措置となった。

　負債は約40億円の見込み。