レポート株式会社前田

2008/02/14

TDB企業コード:580826362 大阪府池田市 酒類ディスカウントショップ「酒の楽市」経営 民事再生法の適用を申請 負債109億7200万円

「大阪」 (株)前田(資本金1200万円、池田市神田1-32-27、登記面=大阪府池田市石橋2-4-16、代表前田貞洋氏、従業員230名)は、2月13日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は辻川正人弁護士(大阪市中央区北浜2-5-23、電話06-6231-3210)。監督委員には辰野久夫弁護士(大阪市中央区今橋4-3-18、電話06-6209-8880)が選任されている。

 当社は、1921年(大正10年)6月創業、72年(昭和47年)8月に(株)前田商店の商号で法人改組、97年4月に現商号へ変更していた。78年6月「楽市シティマート石橋店」をオープン。その後、酒類・各種食料品のディスカウントショップを大阪・兵庫・福岡に出店、店頭小売のほか業務用卸も手がけていた。

 小売部門は、近年積極的な出店を行い、「酒の楽市」56店舗、「楽市スーパーセンター」1店舗、「プロ仕様卸値館」2店舗、「業務スーパー」8店舗(大証2部(株)神戸物産のFC)の合計68店舗を展開していた。また2006年9月には、東証2部上場の(株)東理ホールディングス(東京都中央区)子会社の酒類小売業者と資本・業務提携し、同社に35%を出資するなど旺盛な事業拡大を図り、2007年3月期には年売上高約294億9500万円を計上していた。

 しかし、急激な出店拡大を借入金に依存する体質であったうえ、出店を急ぐあまり不十分なエリアマーケティングによる店舗展開となっていたため、採算悪化の店舗もあり資金繰りがひっ迫、支え切れず今回の措置となった。

 申請時の負債は約109億7200万円。