レポート高田印刷株式会社

2008/02/08

TDB企業コード:985405721 東京都新宿区 都内中堅商業印刷業者 民事再生法の適用を申請 負債28億円

「東京」 高田印刷(株)(資本金7200万円、新宿区高田馬場1-4-15、代表橋村精啓氏、従業員145名)は、2月8日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は船橋茂紀弁護士(千代田区丸の内1-3-1、電話03-5219-5634)ほか。

 当社は、1961年(昭和36年)創業、63年(昭和38年)6月法人改組の印刷業者。千葉県山武郡に印刷工場を持ち、チラシ、ダイレクトメール、パンフレットなどの商業印刷を中心に企画・デザインも一貫して行っていた。東京都と千葉県を中心として営業活動を行い、大手スーパーマーケットや飲食店を主な得意先として、2001年10月期には年売上高約52億4700万円を計上していた。

 しかし、それ以降は得意先の経費削減から受注数量・単価ともに下落していたうえ、得意先の倒産もあって、2006年10月期の年売上高は約43億7600万円に減少。2007年10月期は、選挙関連のポスターやマニフェストなどの特需があったものの、改正建築基準法の影響を受け建設・不動産業からの受注案件が翌期にずれ込んだことから、年売上高が約41億300万円にまで落ち込んだ。

 この間、本店工場や保養所などの不動産や有価証券の売却を行ったほか、一部取引先に支援要請を行い再建を目指していたが、昨今の印刷用紙価格の高騰もあり、自主再建を断念した。

 負債は債権者約280名に対し、約28億円。

 なお、(株)ウイルコ(石川県、東証2部上場、印刷業)が、同社の子会社である石田印刷(株)を事業譲渡会社として、事業を譲り受ける形で支援すると表明している。