レポート株式会社陰山組

2008/02/01

TDB企業コード:190002889 福島県郡山市 総合建設工事 民事再生法の適用を申請 負債69億円

「福島」 (株)陰山組(資本金9600万円、郡山市亀田1-45-22、代表陰山豊氏、従業員62名)は、1月31日に福島地裁郡山支部へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は笠間善裕弁護士(郡山市神明町15-17、笠間法律事務所、電話024-923-2516)。監督委員には平雄一弁護士(郡山市鶴見坦2-4-21、電話024-922-7810)が選任されている。

 当社は、1962年(昭和37年)6月に「陰山組」として創業、65年(昭和40年)7月に法人改組した総合建設工事業者。官公庁からの直接受注による学校、文化施設といった公共施設工事を主体に手がけて業績を伸ばし、97年5月期には年売上高約70億6400万円をあげていた。

 しかしその後は、公共工事削減の影響を受け、2003年2月期(2001年より決算月変更)の年売上高は約35億6000万円にまでダウン。このため、仙台に営業拠点を置き、大手ゼネコンからの下請けやジョイントベンチャー(JV)でのマンション工事などを積極的に手がけてきた。

 近年は、本店のほか、県内3ヵ所、仙台、青森に営業所を構え、2007年2月期はマンション工事のほか、特別養護老人ホーム、常磐自動車道の延伸工事、あぶくま高原道路、磐越自動車道の拡幅工事なども手がけたことで年売上高は約 57億9400万円をあげた。

 しかし、受注拡大に伴い運転資金などの資金需要は旺盛で金融債務が大幅に膨張したことから、ここにきて取引先に対し支払い条件の変更を要請し動向が注目されていた。

 負債は2007年2月末時点では約56億4200万円だったが、申請時の負債が約69億円であることが判明した。

 なお、関連会社の(株)タイワコスミックミリュ-(資本金4000万円、宮城県黒川郡大和町鶴巣大平谷津沢一番34-1、同代表)も同日同地裁へ民事再生法の適用を申請している。負債は2007年12月末時点で14億6300万円。