レポート北仙台エンタープライズ株式会社

2008/01/29

TDB企業コード:100051835 宮城県仙台市青葉区 不動産賃貸 特別清算開始決定を受ける 負債42億円

「宮城」 北仙台エンタープライズ(株)(資本金2億856万3150円、仙台市青葉区堤町1-1-2、清算人藤田實氏)は、仙台地裁へ特別清算を申請し、2008年1月18日に特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1924年(大正13年)11月創業、38年(昭和13年)8月に(株)本山製作所として法人改組した。主に各種安全弁の製造を手がける老舗の大手バルブメーカーとして地名度を高め、近年は工業用プロセスオートメーション機器(省力機器・公害防止機器)や安全機器(安全弁)を主力に、建築設備及び産業設備機器なども手がけ、中国、台湾などへの輸出も好調で、2001年3月期は年売上高約61億円を計上していた。

 しかし、本店工場新築や仙台市内でのテナントビル新築など借入金に依存した設備投資が大きな負担となっていたうえ、価格競争から売り上げの伸び悩みを余儀なくされ、2006年3月期の年売上高は約50億円に減少、大幅な債務超過に陥っていた。

 この間、従業員の削減や半導体用バルブ事業の売却などリストラを実施したが、財務内容の改善には至らず、先行きの見通しが立たなくなっていた。このため、2006年12月に新会社(株)本山製作所(黒川郡大衡村)を新たに設立し、2007年2月1日には本業であったバルブ事業を新会社へ会社分割の方式で譲渡していた。

 また、同時に当社の商号を北仙台エンタープライズ(株)に変更し、以後所有不動産の賃貸業務のみを行っていたが、10月に入って所有不動産を売却、11月15日には株主総会の決議により解散していた。

 負債は約42億円。