レポート株式会社ウォッチマン

2006/08/16

TDB企業コード:400612159 愛知県名古屋市中区 時計・ブランド品販売 破産手続き開始決定受ける 負債40億円

「愛知」 (株)ウォッチマン(資本金3億5750万円、名古屋市中区錦3-17-13、代表吉岡一直氏、従業員29人)は、7月20日に債権者より名古屋地裁へ破産を申し立てられていたが、8月11日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は服部一郎弁護士(名古屋市中区丸の内2-1-37、電話052-221-5955)。

 当社は、1989年(平成元年)5月に設立。時計やインポートブランド品の量販店として、高級腕時計や高級ブランドバッグ類のほか家電、貴金属・宝石類などを扱い、値段の安さを売りとして、相応の知名度を得ていた。全国的に店舗を展開し、テレビCMや折り込み広告などの宣伝活動も積極的に行い、93年4月期には年売上高約270億円をあげていた。

 しかし、長引く景気低迷による個人消費の冷え込みから売り上げは落ち込み、赤字決算が慢性化。出店費用などの借入金が固定化したこともあり、2002年3月期(決算期変更)には約75億1000万円の債務超過に陥っていた。同年12月には大手商社より出資を受けていたが、その後2004年5月にアセット・マネジャーズ(株)(東京都千代田区、大証ヘラクレス上場)系列の企業再生ファンドである(有)ウォッチマン・ホールディングス(その後、2005年3月解散)へ全株式が譲渡されるなどしていた。

 2004年夏以降は、小倉、大阪、静岡、岐阜など17店舗の閉鎖や人員削減など大がかりなリストラを進めるほか、2005年3月には、前代表が全株式を取得して再建を図っていたものの、ブランド品のリサイクルショップの台頭などから各店舗の業績は好転せず、2005年同期の年売上高は約87億3500万円にとどまっていた。

 その後も随時不採算店舗の閉鎖を行ったこともあり、2006年同期の年売上高は約50億8000万円にまでダウン。こうしたなか、6月末に債権回収会社が商品を差し押さえる事態となり、仕入先が委託商品を引き上げるなど厳しい状況が続いていた。

 負債は約40億円。