レポート株式会社アイデアル

2006/06/12

TDB企業コード:987146234 東京都台東区 洋傘販売 事業停止、自己破産申請へ 負債13億5000万円

「東京」 (株)アイデアル(資本金4500万円、台東区三筋1-10-14、代表村田政雄氏、従業員12人)は、6月9日に事業を停止し、事後処理を綱取孝治弁護士(東京都港区虎ノ門1-2-29、電話03-3591-0291)に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1990年(平成2年)8月に設立。もともと、1952年(昭和27年)6月に設立された(株)丸定商店が手がけていた洋傘の企画・卸事業の営業権を引き継ぐ形で、事業をスタートした。(株)丸定商店は、60年代前半にはタレントの植木等氏を起用したテレビCMで「なんである、アイデアル」のフレーズが話題となり、業界では傘の「アイデアル」として相応の知名度を有しており、同社の基盤を継承し、百貨店や量販店を得意先に、ピーク時の91年8月期には年売上高約24億円をあげていた。

 しかし、海外からの安価な製品の流入に加え、コンビニエンスストアや100円ショップの台頭などにより、売り上げは減少、2005年同期の年売上高は約5億円まで落ち込んでいた。また、過去の不動産取得により多額の借入金を抱え、金利負担も重く収益を圧迫していた。

 このため、社有不動産の売却により借入金の圧縮を進めたが、本業の売り上げの回復が見られないことに加え、不動産賃貸収入も減少を余儀なくされ、今回の事態となった。

 負債は約13億5000万円。