レポートタービレー株式会社(旧商号:高村)など5社

2006/02/03

TDB企業コード:280015358 山梨県南都留郡 美術館経営、不動産開発 破産手続き開始決定受ける 負債251億6000万円

TDB企業コード:280015358

 タービレー(株)(旧商号:(株)高村、資本金1000万円、南都留郡山中湖村山中862-1、登記面=東京都中央区日本橋茅場町2-3-6、代表高村朝次氏)は、1月31日に東京地裁へ自己破産を申請し、翌2月1日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は松田耕治弁護士(東京都千代田区丸の内2-2-2、電話03-6212-5500)。

 当社は、1953年(昭和28年)7月に土木建設業を目的に創業、1963年(昭和38年)2月に法人改組した。その後事業拡大とともに、山梨県を基盤に土木・建築工事や生コン製造などを手がける“高村グループ”の中核企業として、(株)高村の商号で不動産業を中心に事業を展開していた。バブル期には、静岡県伊東市で大規模な別荘分譲を手がけ、ピーク時の90年9月期には年収入高約29億8400万円を計上。

 また、91年4月には約50億円(建物20億円、所蔵品30億円)を投じた「山中湖高村美術館」(山梨県南都留郡山中湖村)をオープン。同美術館ではアールヌーボーガラス工芸品、日本画(横山大観など)、自動車(クラシックカーなど)などを展示していた。

 しかし、バブル崩壊後は、伊東市の分譲販売が進まず、多額の金融債務を抱える状態になったため、近年は美術館の入場収入に依存してきたものの、2003年同期の年収入高は約4200万円にまで落ち込み、業績悪化が続いていた。

 2004年10月からは美術館も閉鎖され、以降は実質的に休眠状態となっていた。このため、近時は債権者である取引金融機関などと協議を進め、不採算事業からの撤退などグループ内の事業再編を骨子とした再建スキームを策定。当社については破産手続きがとられることとなり、2005年9月に(株)高村からタービレー(株)に商号を変更していた。

 負債は保証債務などを含め約251億6000万円。

 なお、グループ会社4社も同日東京地裁より破産手続き開始決定を受けている。

■(株)テクニカル 負債約81億7600万円
資本金4000万円、登記面=東京都中央区日本橋茅場町2-3-6、代表高村朝彦氏

■ヨーケル(株)(旧商号=タカムラ生コン(株)) 負債約66億1100万円
資本金9000万円、登記面=同所、同代表

■シュラック(株)(同=タカムラ生コン静岡(株)) 負債約21億円
資本金2000万円、登記面=同所、同代表

■ オクルード(株)(同=タカムラ生コン大月(株) 負債約12億700万円
資本金2000万円、登記面=同所、同代表